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受験情報ブログ

【小石川中等教育学校】伝統の「立志・開拓・創作」を令和に問う Vol.3

進化する公立中高一貫校

edu Polaris 第16号(2026年7月5日発行)掲載


取材・文/鈴木隆祐 写真/松沢雅彦 鈴木隆祐

小石川中等教育学校は、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校として理数教育に定評があるが、その真髄は受験に閉じない「探究の連鎖」にある。授業で培った思考力を武器に、学術・文化・スポーツと自ら領域を広げ、変容し続ける生徒たち。校舎の至る所に知的好奇心が溢れる、同校の現在をリポートする。

溢れる知的好奇心で “3C”を体現する

進学校としての実績もさることながら、小石川の真価はその「地力」の幅広さにある。知的な好奇心を部活動や学外のコンテストへと繋げ、そこで得た知見を再び教室へと持ち帰る。そんな循環を自然体で実践する生徒たちがいる。

数学研究会の部室で迎えてくれたのは、25年の「科学の甲子園ジュニア」全国大会で優良賞(総合10~15位相当)を受賞した3年生の、丹下君・廣澤君・高岸君だ。彼らが檜舞台で実感したのは、日々の授業との繋がりだった。

「大会は筆記試験と実技に分かれますが、特別な準備はしていません。過去問もそんなにやってない。学校で習った内容を日常生活に活かすような、適性検査に近い思考力を問う問題が出るからです」

と丹下君が語れば、廣澤君もこうフォローを入れる。「知識は問題文で与えられます。それを道具にしてどう考えるかがこの大会のやり方。ちょうど授業でやった原子の構造や電磁石の範囲が過去問に出ていたんです。授業のほうが面白く、過去問を簡単に感じたほどでした」

全国大会には、都予選1位の小石川と、2位の南多摩中等教育学校との合同チームで出場。実技競技のうち1つは「光」に関する物理の課題。もう1つはリニアモーターカーのように磁石と電流の力でマシンを走らせた。

実技1は南多摩、2は小石川という割り振りになったのも、電磁石について楽しく学んだ経験の反映だった。

彼らはそれぞれ運動部でも汗を流す。丹下君はバレーボール部、廣澤君は卓球部、高岸君は硬式テニス部所属だ。廣澤君は小学校で始めた極真空手を続けてもいる。

「部活動も科学甲子園への挑戦も、事前に準備して積み重ねていくところは共通しています」と高岸君はさらに言葉を継ぐ。限られた時間の中で知力と体力を使いこなす小石川生らしい地力がここからも伝わってくる。

知の探求は理数系に留まらない。英語研究会に所属する5年生の貞國君は、第18回全国高校英語スピーチコンテストに出場した。中3時には、中学生の英語弁論大会として最も歴史と権威がある「高円宮杯」で東京都1位に輝いた実績を持つ。

貞國君の傍らにはALTのマイルズさんの姿がある。中2の頃からスピーチ指導を仰いできたパートナーだ。

「単に発音を直すのではなく、自分の考えをどう言語化し、相手にどう伝えれば理解されるか。その難しさをスピーチで学びました」と頼もしく語る貞國君に、マイルズさんは大いに期待を寄せる。

「貞國君は発音の美しさだけでなく、論理的な伝え方をつねに考えています。その思考の深さは、すでに海外の大学で学べるレベルに達していると思います」

英検1級を保持する貞國君は現に、アメリカの大学への留学も視野に入れている。

このように小石川の生徒たちは、自身で「チャンス」をつかみ、未知の領域へ「チャレンジ」し、自らを「チェンジ」させていく。だから、その放課後も忙しい。授業にまつわる議論に熱中したかと思えば、すかさずグラウンドやコートへ駆け出すのだ。そんな「知と体」を軽やかに行き来する生徒たちの姿に、この学校の本質がある。

主な合格実績(2026年・2025年・2024年)

沿革・概要・主な出身者

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2021年~2025年までは、『my TYPE(マイタイプ)』という誌名で発行してきましたが、この2026年3月から会社名を「ONETES株式会社」と改めたことにともない、誌名も『edu Polaris(エデュポラリス)』と改称しました。

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