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【江戸川学園取手中・高等学校】部活動に学ぶ! Vol.1

筆の先にある“自分らしさ”── 書道部で培う、表現力と協働性

edu Polaris 第16号(2026年7月5日発行)掲載


取材・文:ONETES 野尻幸義

筆の先にある“自分らしさ”─ 書道部で培う、表現力と協働性

音楽に合わせて大きな筆を動かす書道パフォーマンス。静かに作品と向き合う展覧会作品制作。一見すると異なる活動のように思えますが、その根底には「自分を表現する楽しさ」がありました。今回は書道部顧問の小澤有貴先生に、活動への思いや、生徒たちへの願いについて伺いました。

「書道って楽しい!」を伝えたい

―まず、書道部について教えてください。何名くらいの部員で活動されているのですか?

中高合わせて25名ほどです。書道教室に通っていた生徒もいれば、学校の授業だけやっていた生徒もいます。小学生の時に書道を一度辞めても、「またやりたい」と戻ってくる生徒もいます。

―週にどれくらい活動されているのですか?

週3日です。週2日は書道パフォーマンス、もう1日は展覧会へ向けた作品制作を行っています。私は「書道部は展覧会に作品を出す部活」と考えているので、作品制作は大切にしています。ただ、パフォーマンスにはまた違った魅力があるんです。

―展覧会や書道パフォーマンスはどのくらいの頻度で出展されているのですか?

展覧会には少なくても年に4回は出品するようにしています。展覧会それぞれの制作期間を考えると、パフォーマンスは多くても年に3回くらいになります。

生徒のやりたい!から始まった 書道パフォーマンス 

―書道パフォーマンスを始めたきっかけを教えてください。

現高2生たちが、中学1年生の頃に「書道パフォーマンスをやりたいです!」と相談に来ました。

―先生ご自身は、書道パフォーマンスの経験があったのですか?

実はまったくなくて(笑)。やったことも、指導したこともありませんでした。ですので最初に「なぜやりたいのか?」「どんな作品を作りたいのか?」など、生徒たちに思いや考えを紙に書いてもらいました。それを見て、「粗いけど磨けば素敵な書道パフォーマンスになる」と思い、始めることにしました。

―書道パフォーマンスの曲選びや演出は先生が考えているのですか?

いえ、基本的にはすべて生徒たちです。選曲、振り付け、書体、文章、配置、作品に込める思いまで、生徒たちが考えています。私は、生徒たちが「やりたい」と思ったことを実現するのが教員の役割だと思っています。

―音楽に合わせて書くのは難しそうですね。

タイミングを合わせるのが大変ですね(笑)。自分のペースでは書けないので。でも、一つの作品をみんなで作り上げることで、協調性やチームワークは大いに育ってきていると思います。書道は本来、自分自身と向き合う時間が多いのですが、書道パフォーマンスは“みんなで一つの作品を作る”ため、協力がとても大切になります。「相手が今どう動いているか」を見ながら動く必要があるので、最初は自分のことで精一杯だった生徒たちも、「次に書く人が動きやすいようにしよう」や、「全体がきれいに見えるようにしよう」などと考えられるようになっていきます。作品が完成した瞬間、「みんなで作り上げた」という達成感が強いので、生徒たちも非常に良い表情をしていますね。

青木先生:

ChatGPTをはじめとする生成AIの台頭により、教育のあり方は大きな転換期を迎えています。もはや「4科・5科の知識をどれだけ持っているか、どれだけ高い点数が取れるか」だけが正義とされる時代は終わりました。数字で測れる学力はあくまで一つの「武器」や「手段」であり、本当に大切なのは「その武器をどう使いこなし、社会の課題にどう立ち向かうか」という、自分なりの問いを立てる力です。順天堂大学系属理数インター中学校・高等学校の探究学習は、まさにこの「頭を動かし、体を動かす」生きた学びを、6年間(あるいは3年間)のグラデーションとしてカリキュラムに組み込んでいます。中学1年では、これまでの知識をベースにしながら、グループワークや「演劇」を通じてチームで協働する楽しさと、自分たちを俯瞰して見る視点を養います。続く2年では、正解のない社会の問いに対して仮説を立てる力を磨き、3年間の集大成である「卒業プレゼン」へとつなげます。かつて、ある生徒が「新宿駅の使われていない出口」に目をつけ、1日中足を運んで泥臭く調査を続けました。結果として「すべての出口が使われていた」という、当初の仮説とは異なる“失敗”に終わりましたが、私はこれこそが最高の探究だと確信しています。自分の足で稼いだ事実を前に、堂々と胸を張って発表できた姿にこそ、これからの時代に必要な強さがあるからです。

高校1年では、この探究をさらに学術的に深化させます。高校からの新入生を迎えて再び取り組む「演劇」では、全員が脚本や音響などの役割を担い、10月の文化祭という明確なゴールへ向けて一つの作品を創り上げます。

和田先生:

探究学習の広がりとともに、教科横断型の学びもかなり自然に進んできていると感じます。例えば数学で放物線を学ぶ際に、体育と組み合わせて“どうボールを投げれば輪っかに入るのか”を実際に考えてみる。そうすると、数式だけではなく、体感を通して学びが深まっていくんですよね。国語や英語でも、単に知識を覚えるのではなく、言葉を使って考えたり表現したりする活動が増えていて、教科同士がゆるやかにつながってきています。こうした授業は、最初から完成形があるわけではなくて、先生同士で“こんなの面白そうだよね”と相談しながら、まずやってみることが多いです。そのうえで、生徒の反応を見ながら改善していく。その繰り返しが、探究的な授業づくりにつながっていると思います。

AI時代になり、知識そのものの価値が変化する中で、人間としてどう考え、どう協働するかが、これまで以上に重要になってきていると感じています。職員は必要な支援を行いつつ、生徒の主体性を尊重しながら授業を進めています。

事例紹介【東京成徳大学中学・高等学校】

英語だけではない、“生きていく力”を育むセブ島短期語学研修

東京成徳大学中学・高等学校では、中学2年次の3学期に全員参加型の「フィリピン・セブ島短期語学研修」を実施しています。現地の語学学校『GLC』では、2週間で約80コマの英語レッスンを受講。マンツーマンや少人数制授業を通じ、生徒たちは英語を実践的に使いながら、自信を身につけていきます。さらに、この研修の魅力は語学力向上だけではありません。スラム街訪問や『Anya’s Home』での交流を通じて、日本とは異なる価値観や社会課題に触れ、生徒たちは多くの気づきを得ています。親元を離れて海外で生活する経験も含め、この2週間は生徒たちの視野を広げ、自立心や主体性を育む大きな成長の機会となっています。

多様な学びから、自らの未来を切り拓く「Diversity seminar」

東京成徳中学・高等学校では、高校1年生を対象にした探究型学習プログラム「Diversity seminar」を実施しています。このプログラムでは、生徒が興味・関心に応じてゼミ形式の講座を選択し、少人数で専門的な学びを深めていきます。「人と自然の関わり」「アプリ開発」「SDGsと社会貢献」などテーマは多岐にわたり、生徒はオリエンテーションを通して講座内容を理解したうえで、自ら履修を決定します。自分の興味や将来像を見つめ直しながら学ぶことで、主体的に考える力や、多様な価値観を受け入れる姿勢を育成。さらに、実地研修やICT教育も積極的に取り入れ、仲間と協働しながら課題解決に挑戦する学びを展開しています。「Diversity seminar」は、生徒一人ひとりの創造性やグローバルな視野を広げ、未来につながる探究心を育む取り組みとなっています。

教育情報誌『edu Polaris(エデュポラリス)』とは?

情報誌『edu Polaris(エデュポラリス)』は、ONETES株式会社(旧・首都圏模試センター)が年3回実施する「適性ONEテスト」受検生全員に配布して、公立中高一貫校を志望する小学生と保護者をはじめ、お子さんをもつ多くのご家庭に「わが子の教育と進路を考える」うえでお役立ていただけるような入試情報・学校情報をお伝えする冊子です。一部の取り扱い書店やAmazon、楽天でも販売しています。

2021年~2025年までは、『my TYPE(マイタイプ)』という誌名で発行してきましたが、この2026年3月から会社名を「ONETES株式会社」と改めたことにともない、誌名も『edu Polaris(エデュポラリス)』と改称しました。

『edu Polaris』2026年7月5日号のデジタルマガジンはコチラ

Vol.2につづく

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