UNKNOWN WORLD特別編 スポーツ記者・久浦真一さん
情報誌『ONETES Plus』2026年9月13日号掲載の「UNKNOWN WORLD」スポーツ記者・久浦真一さんの特別編としてWebでお伝えします。〈取材・構成/ブランニュー・金子裕美〉
--小学生に身につけてほしい力を教えてください。 久浦さん 自分で考える力だと思います。スマホばかり見ていないで、文章を書いたり、本を読んだりして、自分の頭を使ってほしいですね。時代の移り変わりの中で、新聞社でもペンで原稿を書くという作業は、わりと早くになくなってしまいました。僕が新聞社に入った頃は、まだ手書きでした。多少の修正は原稿上でできますが、途中まで書いてから、ああ、ここでこれを書いておけばよかったなどと思ったら、書き直さなければいけません。今思うと、手書きはパソコンと違って簡単にコピペができないので、あらかじめ書きたいことを整理して、組み立てをきちんと考える力が鍛えられました。パソコンで入力する作業も手を使いますが、ペンを持って文章を書く作業と比べると、身につく力が違うような気がします。 久浦さん スマホには、自分の好きなことしか出てこないシステムがありますよね。スマホばかり見ていると、自ずと自分の好きではないことに接する機会が少なくなるということなのですが、世の中はそうではありません。自分の好きなことよりも、むしろ好きではないこと、嫌いなことにぶち当たることのほうが数多く、その都度、それをどうやって乗り越えればいいのだろうかと考えなければいけません。 本を読んで考えたり、人と話して考えたりして問題を解決していけるのは、人間だけが持っている特性だと思います。自分一人で考えても解決の糸口が見つからなければ、いろんな人にアドバイスを求めればいいのですが、そういうことを面倒くさがる人が増えているような気がするんですよね。 相手の声を聞くことも大事だし、相手の目を見て話すことも大事だし、自分と違う考えを持っている人に対して「どうして」と思うことも大事。人間はそういうことが積み重なってできていくと思うのですが……。人と関わらないで、AIに答えを見つけてもらっていたら、何かの拍子に突然、スマホがなくなってしまった時に、何もできなくなると思います。 そういうこともあってか、スマホを置いて旅に出るというのが、一部で流行っているらしいのです。遠出をしなくても、1週間ぐらいスマホを持たないで外を歩いてみるのもいいんじゃないかなと思います。僕はスマホというものは、人間を良い方向に導いていかないような気がしているので、もっと空を見上げてみるとか、街の人々の様子を感じるとか。人間らしい暮らしに立ち返る時間を持つことを大切にしてほしいです。 --最後に、小学生へメッセージをお願いします。 久浦さん スポーツをやれる環境であれば、どんどんやったほうがいいのではないでしょうか。スポーツはある意味、人生の縮図というか。勝ち負けだけではなくて、生きていく上で大事なことをいろいろと学べるからです。例えば、挨拶であったり、人との接し方であったり。チームの役割分担みたいなのもあると思います。チームスポーツだったら、けんかして口をきいていない相手でも、試合になれば団結してやらなければいけないわけですから。そういう意味では、スポーツも大事なんじゃないですかね。観戦するだけでも、いろいろな人間ドラマがありますから。知らないスポーツでも共感できるところがあると思います。 イラスト(©稲垣悦子) AI時代だからこそ、五感を使おう
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問題を解決できるのは人間だけの特性
スポーツを通して生きていく術を学ぼう
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